2026年8月19日、英国ヨーク競馬場で「ジャドモント・インターナショナルステークス(G1)」が行われる。芝約2060mを舞台とする欧州屈指の中距離G1で、過去にはシーザスターズ、フランケル、バーイードなど歴史的名馬も優勝。今年は世界ランキング首位タイのオムブズマンと、仏ダービー、エクリプスSを連勝した3歳馬コンスティテューションリバーが激突する、2026年夏競馬最大級の一戦となった。

英インターナショナルS2026概要

項目内容
開催日2026年8月19日(水)
競馬場ヨーク
格付けG1
距離芝1マイル2ハロン56ヤード(約2060m)
条件3歳以上
賞金総額150万ポンド
1着賞金85万650ポンド
発走予定現地15時35分・日本時間23時35分

2026年は賞金総額が150万ポンドへ増額され、ヨーク競馬場史上最高賞金の競走となる。8月14日時点では10頭が確認段階を通過しており、最終出走馬は17日に確定する予定だ。

8月14日時点の出走候補

馬名年齢主な評価・実績
オムブズマン5世界ランキング131・前年覇者
コンスティテューションリバー3仏ダービー、エクリプスS
アイテム3ヨークS、ダンテS
アルマカム5公式レーティング122
プライドオブアラス4ヨークS2着
ザイダン45連勝中、グランプリドヴィシー
ホークマウンテン3エクリプスS3着
コーズウェイ3中距離重賞実績
アクション3A・オブライエン厩舎
デビルズアドヴォケイト4オムブズマンのペースメーカー候補

本命は世界首位オムブズマン

中心は前年覇者オムブズマンで揺るがない。8月13日に発表された最新のロンジン・ワールドベストレースホースランキングでは131ポンドで、香港の怪物カーインライジングと並ぶ世界1位を維持している。

2025年にプリンスオブウェールズSとこのインターナショナルSを連勝し、中距離界の頂点へ。今年もドバイターフ、ブリガディアジェラードSを勝ち、ロイヤルアスコットのプリンスオブウェールズSではミニーホークを4馬身差で圧倒した。

最大の強みは2000m前後での完成度だ。ある程度の位置から運べ、直線では長く高速脚を持続できる。ヨークも前年に3馬身半差で勝った実績があり、コース適性まで証明済み。今回はデビルズアドヴォケイトがペースメーカーを務める可能性が高く、スローペースに閉じ込められるリスクも小さい。

一時は状態面をめぐる噂から英国の一部ブックメーカーが発売を停止する騒ぎもあったが、ジョン・ゴスデン調教師は問題を否定。その後も予定通り出走へ向けて調整されている。

最大の敵は3歳王者コンスティテューションリバー

オムブズマンを倒す可能性が最も高いのが、エイダン・オブライエン厩舎のコンスティテューションリバーだ。

今年は仏ダービーを制した後、古馬との初対決となったエクリプスSも3馬身差で快勝。直線では進路が狭くなる場面がありながら、外へ出されると一瞬で加速して勝負を決めた。これで5連勝となり、2000mでは無敗を続けている。

IFHAの評価は124ポンドでオムブズマンには7ポンド届かない。しかし今回、その「7ポンド」がそのまま勝負を面白くする。

英インターナショナルSでは3歳牡馬が古馬牡馬より7ポンド、約3.2kg軽い斤量で走れる。オムブズマンが9ストーン8ポンドを背負うのに対し、コンスティテューションリバーは9ストーン1ポンド。能力差を斤量差がほぼ埋める計算となり、実際の勝負は数字以上に接近する。

オブライエン厩舎はホークマウンテン、コーズウェイ、アクションも残しており、複数頭をペースメーカーとして使う可能性がある。速い流れになれば、2000mで強烈な末脚を持つコンスティテューションリバーにはむしろ歓迎だろう。

第3勢力アイテムが不気味

二強へ割って入るならアイテムだ。

春のダンテSを制した後、英ダービーでは9着と期待を裏切ったが、7月25日に今回と同じヨーク芝約2060mで行われたG2ヨークSを2馬身4分の3差で快勝。古馬を相手に力強く抜け出し、一気に評価を取り戻した。

最新の世界ランキングにも122ポンドで新たにランクイン。3歳馬のためコンスティテューションリバーと同じ斤量恩恵を受ける。何よりヨークではダンテSとヨークSを勝っており、コース適性なら二強以上とも言える。

アルマカム、ザイダンにも注意

アルマカムも公式レーティング122を持つ実力馬。今年のプリンスオブウェールズSではオムブズマンの4着だったため能力差はあるが、展開次第では上位争いへ加われる。

フランスから遠征予定のザイダンも興味深い。2025年秋から勝ち続け、今年7月のG3グランプリドヴィシーまで5連勝。相手関係は一気に強化されるが、どこまで能力があるのか底を見せていない。

プライドオブアラスは前走ヨークSでアイテムの2着。ホークマウンテンはエクリプスSでコンスティテューションリバーの3着に入り、相手なりに走れる力を持つ。

展開は速くなりそう

今年の最大のポイントはペースだ。

ゴスデン陣営にはデビルズアドヴォケイト、オブライエン陣営にはホークマウンテン、コーズウェイ、アクションがおり、両陣営とも主役の能力を最大限発揮させるためのペースメーカーを用意できる。

極端なスローから一瞬の切れ味だけを競う展開より、早い段階から持続力を要求される可能性が高い。そうなればヨークの長い直線で、オムブズマンとコンスティテューションリバーが正面から能力をぶつけ合う形になる。

結論|現役世界最強馬か、世代最強3歳馬か

現時点で本命はオムブズマン。世界最高評価131、前年同レース優勝、プリンスオブウェールズS連覇という実績は一枚上だ。

ただし3歳の斤量差まで考えれば、コンスティテューションリバーとの差は極めて小さい。仏ダービー、エクリプスSに続いてここまで勝てば、欧州中距離界の世代交代を決定づけることになる。

そこへ同舞台で連勝中のアイテムが挑む構図も面白い。

2025年王者が連覇して世界最強の座を守るのか、それとも新星3歳馬が一気に王座を奪うのか。2026年の英インターナショナルSは、単なる夏のG1ではなく、今年の世界中距離王を決める直接対決になりそうだ。

 

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