【凱旋門賞2026有力馬④】カルパナの実績・近況|キングジョージ制覇の名牝が昨年7着から雪辱へ

10月4日にパリロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞(G1、芝2400メートル)で、有力候補の一頭として注目されているのが英国の5歳牝馬カルパナだ。2026年はキングジョージ6世&クイーンエリザベスSで世界トップクラスの牡馬を撃破し、続くヨークシャーオークスも勝利。G1通算4勝を挙げ、5歳になってキャリア最高ともいえるシーズンを送っている。昨年の凱旋門賞では7着に敗れたが、今年は当時以上の完成度で再挑戦する可能性がある。
目次
Toggle3歳秋に一気にG1馬へ成長
カルパナは2021年生まれの牝馬で、父はディープインパクト産駒のスタディオブマン、母はゼログラヴィティ。ジュドモントの自家生産馬で、アンドリュー・ボールディング厩舎が管理する。
2歳時は未出走で、2024年1月にデビュー。春までは条件戦を中心に走っていたが、夏以降に急成長した。グラスゴーSを4馬身半差、セプテンバーSを4馬身3/4差で圧勝すると、秋のブリティッシュチャンピオンズ・フィリーズ&メアズSではウィングスパンを2馬身差で退けてG1初制覇。デビューからわずか9カ月で欧州トップクラスの牝馬へ駆け上がった。
2025年凱旋門賞は7着も能力負けとは言い切れず
4歳となった2025年も一線級で安定した。タタソールズゴールドC3着、プリティーポリーS2着を経て、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSではカランダガンの2着。セプテンバーSでも2着となり、凱旋門賞へ向かった。
しかし本番では外を回らされる場面が多く、直線へ向く際にもさらに外へ振られる厳しい競馬となって7着。ジュドモントも「レースが計画通りに運ばなかった」と振り返っており、着順だけで能力不足と判断する内容ではなかった。
その証拠に、わずか13日後のブリティッシュチャンピオンズ・フィリーズ&メアズSでは一変。好位から抜け出して2馬身半差で完勝し、同レース連覇を達成した。凱旋門賞の敗戦後すぐにG1を勝ったことからも、パリでの7着は展開や位置取りの影響が大きかったと考えられる。
2026年キングジョージでカランダガンを撃破
5歳となった今年はさらに強くなった。5月のアストンパークSを勝って始動すると、ロイヤルアスコットのハードウィックSではジアヴェロットと短頭差の2着。そして7月25日のキングジョージでキャリア最高級のパフォーマンスを披露した。
速い流れを中団で追走し、直線では早めに進出。残り300メートル付近で先頭へ立つと、前年このレースを制し、その後ジャパンC、英チャンピオンSも勝ったカランダガンの追撃を1馬身半差で封じた。3着には愛ダービー馬ベンヴェヌート・チェッリーニ、さらにランボーン、ゴリアットらが続いており、相手関係を考えても非常に価値の高い勝利だった。
前年はカランダガンに敗れて2着だっただけに、1年を経て完全に逆転。陣営も5歳になって肉体的、精神的に完成したことを強調している。
ヨークシャーオークスも勝利、現在G1連勝中
続く8月20日のヨークシャーオークスでは1番人気。大逃げを打ったシュガーアイランドを早めに追い掛ける難しい展開となり、最後は3歳馬スパランヌアに猛追されたものの短頭差でしのいだ。
着差だけなら辛勝だが、通常以上に早く動かざるを得なかったことが大きい。ジュドモントのバリー・マーンも、逃げ馬を捕まえるため予定より早く仕掛けたことで最後は苦しくなったと説明している。それでも差し返すように勝ち切った点は、現在の充実ぶりを示している。
これで通算18戦9勝。G1は2024、2025年のブリティッシュチャンピオンズ・フィリーズ&メアズS、2026年キングジョージ、ヨークシャーオークスの4勝となった。
凱旋門賞での強みは2400メートルの総合力
カルパナ最大の武器は2400メートル前後での安定感だ。瞬発力だけでなく、キングジョージのような厳しい流れでも長く脚を使える。良馬場からソフト馬場まで実績があり、天候に左右されにくいのも大きな強みとなる。
5歳牝馬のため凱旋門賞では古馬牡馬より斤量面でも有利。対する前年覇者ダリズはフォワ賞を楽勝し、3歳のマルティーズクロスもパリ大賞とグレートヴォルティジュールSを連勝しており、今年の相手は強い。それでもキングジョージでカランダガンを正攻法で破った実績は、現在の凱旋門賞候補の中でもトップクラスの裏付けとなる。
課題はやはりパリロンシャンでの立ち回りだ。昨年は外を回るロスが響いただけに、多頭数となる凱旋門賞では枠順と道中の位置取りが重要になる。
出走すればダリズを脅かす最有力候補
9月10日時点では凱旋門賞とアスコットの秋G1が選択肢として残されており、出走はまだ完全確定ではない。ただし前売り市場では7~8倍前後の上位人気に支持されており、能力評価は非常に高い。
前年覇者ダリズを筆頭に、3歳のマルティーズクロス、ヴァランディールら強力なライバルはいるが、2026年のキングジョージで見せたパフォーマンスなら勝ち負けまで十分可能。昨年7着から一年でさらに成長したカルパナが再びパリへ向かうなら、凱旋門賞制覇を狙える有力候補として評価したい。
凱旋門賞2026 有力度:★★★★☆(最有力候補の一角)
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