【凱旋門賞2026】日本馬アドマイヤテラ・メイショウタバルの近況|調教・渡仏スケジュールと勝算を分析

10月4日にフランス・パリロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞(G1、芝2400メートル)へ、日本からアドマイヤテラとメイショウタバルの5歳牡馬2頭が挑戦する。両馬は9月8日に栗東トレーニングセンターを出発し、同日夜に成田国際空港から渡欧。9月10日未明までに経由地のアムステルダムへ到着したことが確認されている。フランスではともにシャンティイの小林智厩舎を拠点に調整する予定で、約3週間を現地で過ごして本番へ向かう。
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Toggleアドマイヤテラは長距離で培ったスタミナが武器
アドマイヤテラは父レイデオロ、母アドマイヤミヤビという血統の5歳牡馬。通算15戦6勝で、2025年には目黒記念を制覇。2026年は阪神大賞典を勝ち、天皇賞・春でもクロワデュノールから僅差の3着に入った。3000~3200メートルの重賞でトップクラスと互角に戦っており、スタミナと長く脚を使う能力は日本馬2頭の中でも特に高い。
一方、前走8月16日の札幌記念は2番人気で9着。2000メートルへの大幅な距離短縮で早めに動く形となり、直線では伸び切れなかった。ただし友道康夫調教師はレース後も凱旋門賞参戦の方針を変更せず、日本とは異なるフランスの馬場への適性を見込んで遠征を決断している。
9月1日に輸出検疫へ入り、5日には栗東坂路で国内最終追い切り。単走で4ハロン58秒3、ラスト1ハロン12秒9を記録した。時計自体は軽めだが、札幌記念後最初の本格的な追い切りであり、現地で仕上げることを前提とした内容。カイバ食いは良好で馬体も減っておらず、検疫当初に見せた環境への警戒も徐々に解消している。
本番ではクリスチャン・デムーロとのコンビが決定。デムーロはソットサス、エースインパクトで凱旋門賞を2勝しており、パリロンシャンを熟知する騎手を確保できたことは大きい。現地では調教にも騎乗する予定となっている。
課題は欧州トップクラスとの純粋な能力比較。2026年のJRAレーティングは115で、G1勝利はまだない。前年覇者ダリズやマルティーズクロス、カルパナらと比較すれば実績面では一歩譲る。それでもパワーと持久力が要求される馬場になれば、札幌記念9着から大きく変わる余地がある。
凱旋門賞2026 有力度:★★☆☆☆(馬場と展開が向けば上位進出も)
メイショウタバルは宝塚記念連覇で充実期
日本勢の中で実績上位なのがメイショウタバル。父は2014年に凱旋門賞へ挑戦したゴールドシップで、2024年の毎日杯、神戸新聞杯に続き、2025年の宝塚記念でG1初制覇。今年の大阪杯ではクロワデュノールに3/4馬身差の2着となり、6月の宝塚記念ではそのクロワデュノールをクビ差で退けて連覇を達成した。
特に今年の宝塚記念は突然の大雨によって重馬場となった中、逃げにこだわらず2番手で折り合い、直線でも最後まで失速しなかった点が重要だ。以前は自分のリズムを崩すと脆さを見せるタイプだったが、5歳になって競馬の幅が広がっている。JRAの2026年レーティングも123と高く、能力の絶対値ではアドマイヤテラを上回る評価を受けている。
国内最終追い切りは9月4日。太宰啓介騎手を背に栗東CWを6ハロン79秒3、ラスト1ハロン11秒2で駆け抜けた。予定より速い時計になったものの、最後まで反応は鋭く、石橋守調教師も動きを高く評価している。以前に比べて調教中の折り合いも改善しており、精神面が安定していることも好材料だ。
本番の鞍上は引き続き武豊。武騎手自身も宝塚記念の重馬場を経験したことで、フランスで雨が降っても過度に心配する必要はないとの手応えを示している。実際、メイショウタバルは毎日杯、神戸新聞杯、宝塚記念など時計を要する馬場で高い実績を残しており、秋のパリで馬場が軟化すれば評価を上げたい。
最大の問題は2400メートルへの対応だ。2200メートルではG1級だが、菊花賞など長距離では折り合いを欠いて大敗した経験があり、パリロンシャンの2400メートルで最後までリズムを維持できるかが鍵となる。先行力を生かして自分のペースへ持ち込めれば、欧州勢にとっても非常に厄介な存在になるだろう。
海外の前売り市場ではメイショウタバルがおおむね25~33倍前後、アドマイヤテラは25~50倍前後。現地でもメイショウタバルの宝塚記念連覇は高く評価されている。
凱旋門賞2026 有力度:★★★☆☆(馬場・展開次第で勝ち負けまで)
日本勢の鍵は現地3週間の調整
2頭は帯同馬を置かず、互いの存在を頼りに渡欧する珍しい形となった。検疫中から同じ時間帯に調教し、落ち着いて過ごしている点は海外遠征を考えるうえでプラスだ。シャンティイの小林智厩舎はオルフェーヴルをはじめ数多くの日本馬を受け入れてきた実績があり、メイショウタバルの父ゴールドシップも2014年の凱旋門賞遠征時に滞在している。
能力比較ではダリズやマルティーズクロスら欧州上位馬が優勢だが、日本勢には馬場が悪化しても対応できる可能性がある。アドマイヤテラはスタミナとパワー、メイショウタバルは先行力と道悪適性という異なる武器を持つ。本番まで約3週間、シャンティイの芝や気候へどこまで順応できるかが、日本馬悲願の凱旋門賞制覇へ向けた最大のポイントになる。
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