2026年9月6日、韓国・ソウル競馬場で「コリアスプリント」が行われる。ダート1200m、総賞金14億ウォンを争う韓国最高峰のスプリント戦で、国際格付けはG3、韓国国内ではG1。勝ち馬にはブリーダーズカップ・スプリントへの優先出走権も与えられる。

KRAの二次登録には17頭が残っているが、韓国のナイスフォースは疝痛のため回避予定。最大出走頭数16頭であることから、現時点では日本2頭、香港3頭、韓国11頭によるフルゲートが想定される。

コリアスプリント2026・想定メンバー

所属馬名
日本ドラゴンウェルズ
日本アメリカンステージ
香港セルフインプルーブメント
香港ビューティーウェーブス
香港ゴージャスウィン
韓国ヴィンチェロカヴァロ
韓国ボーンダイア
韓国ウィナークリア
韓国ムナクボーイ
韓国ファイナルケイ
韓国ニックスゴーウォン
韓国ハクサンスピード
韓国ハンセンブレーシング
韓国シルバーレイン
韓国ポルギョエックム
韓国マイティルック

日本勢の中心はドラゴンウェルズ

能力と近況を考えれば、日本勢の中心はドラゴンウェルズ。2026年は初春S、千葉S、東京スプリントと3連勝し、ダート1200mで完全に本格化した。

東京スプリントでは先手を取りながら最後まで粘り切り、1分10秒7で重賞初制覇。逃げだけでなく好位から運べる柔軟性もあり、先行争いが激しくなりそうなコリアスプリントでは大きな強みとなる。

初の海外遠征とソウル特有の深い砂への対応は課題だが、純粋な1200mダート能力では今回のメンバーでも最上位候補と考えたい。

アメリカンステージは海外経験が武器

もう一頭の日本馬アメリカンステージは、海外経験ならドラゴンウェルズを大きく上回る。

2025年ブリーダーズカップ・スプリント4着、2026年リヤドダートスプリント4着と世界クラスの短距離戦を経験。近走は勝ち切れていないものの、速い流れへの対応力は証明済みだ。

先行力が非常に高く、スタート次第ではハナ候補。ただし韓国勢にもボーンダイアなど逃げたい馬がおり、無理に競り合うと最後に苦しくなる。序盤の位置取りが最大のポイントとなる。

前年覇者セルフインプルーブメントが連覇を狙う

香港勢で最も警戒すべきなのは前年覇者セルフインプルーブメント。

2025年のコリアスプリントでは好位から抜け出し、日本勢を破って優勝した。香港でも芝よりオールウェザーで好成績を残すタイプで、ソウルの砂への適性はすでに証明済みだ。

一方、優勝後は成績が下降。2026年リヤドダートスプリント11着、その後の香港でも大敗しており、現在の香港レーティングは90まで低下した。能力そのものより「韓国へ戻ってどこまで変わるか」が焦点。前年と同じ舞台での一変は十分考えられる。

香港勢ではビューティーウェーブスも怖い

ビューティーウェーブスは香港レーティング104で、香港3頭では現在最も高い評価を受けている。

近走は芝の強豪相手に苦戦しているが、シャティンのオールウェザー1200mでは3着経験があり、ダート系馬場への対応力はある。スピード自体は香港の上級クラスで通用する水準だけに、ソウルの砂をこなせれば一気に上位へ浮上する。

ゴージャスウィンも香港では近況一息だが、オールウェザー1200mで勝利経験を持つ。芝成績だけで軽視するのは危険で、韓国遠征による条件変化がプラスに出る可能性がある。

韓国の大将ヴィンチェロカヴァロ

韓国勢の中心はヴィンチェロカヴァロ。2025年に国内スプリントシリーズを完全制覇し、2026年も釜山日報杯、SBSスポーツスプリントを勝利。レーティング112は地元勢トップだ。

ただしコリアスプリントでは2024、2025年と連続6着。さらに7月の1200m戦では9着に大敗しており、近況には不安が残る。能力を発揮できた時の末脚は韓国トップクラスだが、位置取りが悪くなると脆い。海外勢の速い流れについていけるかが最大の課題となる。

ボーンダイアとウィナークリアも有力

ボーンダイアは2026年ソウル馬主協会長杯を制した逃げ馬。スタート直後の加速力は韓国勢でもトップ級で、楽に先手を取れば非常にしぶとい。

ただ今回はアメリカンステージをはじめ先行馬が多く、単騎逃げへ持ち込める可能性は低い。前半から競られる展開になると不安がある。

反対にハイペースを歓迎するのがウィナークリア。今年の釜山日報杯、ソウル馬主協会長杯でともに2着。後方から鋭い末脚を使うタイプで、前が総崩れになる展開なら韓国勢で最も浮上しやすい。

ほかでは急成長中のファイナルケイ、3歳で斤量恩恵のあるニックスゴーウォン、重賞で安定しているハクサンスピードなどが続く。

ナイスフォース回避で展開にも変化

二次登録に名前を残していたナイスフォースは、7月にヴィンチェロカヴァロらを相手に1200mのクラス1を逃げ切り、穴馬として非常に面白い存在だった。

しかし疝痛のため回避する見込み。通算6勝すべてが逃げ切りという徹底先行型だけに、その不在はレース展開にも影響する。代わって出走圏へ入る想定なのがマイティルックで、これにより韓国勢11頭、海外勢5頭の計16頭になる見通しだ。

結論|ドラゴンウェルズ中心も、前年覇者と韓国勢が迎え撃つ

総合的にはドラゴンウェルズを中心に考えたい。現在3連勝、東京スプリント勝ちという勢いは魅力で、逃げにこだわらず運べる点も多頭数の国際競走では強みになる。

対抗は海外経験豊富なアメリカンステージ、そしてソウル適性という絶対的な武器を持つセルフインプルーブメント。香港ではビューティーウェーブス、韓国ではヴィンチェロカヴァロが続く。

ただ今年はアメリカンステージ、ボーンダイア、ビューティーウェーブスなど前へ行きたい馬が多く、序盤からかなり速いペースになる可能性が高い。そうなればドラゴンウェルズの好位差しや、ウィナークリアの追い込みが生きる。

日本馬が一昨年のリメイク以来となるコリアスプリント制覇を果たすのか、セルフインプルーブメントが連覇するのか、それとも韓国勢が地元のタイトルを守るのか。 16頭フルゲートが想定される2026年コリアスプリントは、近年でも屈指の混戦となりそうだ。

※二次登録段階の情報。最終出馬投票は9月2日に行われる予定。

 

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