9月6日は韓国、ドイツ、フランスで秋の大舞台へつながる主要競走が相次いで行われた。ソウルではコリアカップをディクテオン、コリアスプリントをドラゴンウェルズが制し、日本調教馬が両競走を制覇。欧州ではバーデン大賞をサダッド、ヴェルメイユ賞をフレンドリーソウル、ムーランドロンシャン賞をエルデナリが勝利した。さらに凱旋門賞前哨戦のニエル賞はヴァランディール、フォワ賞は前年の凱旋門賞馬ダリズが制している。

競走1着2着3着
コリアカップ(G2)ディクテオンサンデーファンデーアメージングカーン
コリアスプリント(G3)ドラゴンウェルズアメリカンステージヴィンチェロカヴァロ
バーデン大賞(G1)サダッドパラシュティストブライトライト
ヴェルメイユ賞(G1)フレンドリーソウルピンクパンテラサンリー
ムーランドロンシャン賞(G1)エルデナリテンボブトニーグシュタード
ニエル賞(G2)ヴァランディールアラムパールドマジェスティ
フォワ賞(G2)ダリズベイシティローラーウスレド

コリアカップはディクテオンが6馬身差で連覇

ソウル競馬場ダート1800メートルのコリアカップは、大井所属のディクテオンが連覇を達成した。序盤は後方に構えたが、向正面から一気に進出。逃げていたJRA所属サンデーファンデーを直線で捕らえると、最後は6馬身差まで突き放して1分51秒7で完勝した。3着は韓国のアメージングカーン。前年に続く勝利で、ディクテオンは国際G2へ格上げされた今年も主役の座を守った。日本調教馬によるコリアカップ制覇は4年連続となり、勝ち馬にはブリーダーズCダートマイルへの優先出走権も与えられる。

コリアスプリントはドラゴンウェルズ、日本勢ワンツー

ダート1200メートルのコリアスプリントでは、戸崎圭太騎手のドラゴンウェルズが優勝。アメリカンステージが先行し、ドラゴンウェルズはその直後でレースを進めた。直線では日本馬2頭の争いとなったが、最後はドラゴンウェルズが競り勝って海外重賞初制覇。3着には韓国のヴィンチェロカヴァロが入った。ドラゴンウェルズは初春S、千葉S、東京スプリントから4連勝。コリアスプリントにおける日本調教馬の勝利は通算5度目となり、日本のダート短距離勢の層の厚さを改めて示した。

バーデン大賞はサダッド、ジアヴェロットは4着

ドイツ・バーデンバーデンの芝2400メートルで行われたバーデン大賞は、英国のサダッドがG1初制覇。ロルダノが出走取消となり7頭立てで行われ、サダッドは直線で抜け出してパラシュティストを半馬身退けた。3着には3歳馬ブライトライトが入り、1番人気に支持された国際G1馬ジアヴェロットは4着。勝ち時計は2分27秒66だった。サダッドにはジャパンカップへの自動出走権も与えられ、今後の国際遠征にも注目が集まる。

ヴェルメイユ賞はフレンドリーソウルがレースレコード

パリロンシャン芝2400メートルのヴェルメイユ賞では、英国の5歳牝馬フレンドリーソウルが逃げ切った。序盤から主導権を握ると、フォルスストレートからペースを上げ、直線でも粘り切ってピンクパンテラを3/4馬身差で退けた。3着はサンリー。勝ち時計2分25秒46は、ザルカヴァらが保持していた2分26秒00を更新するレースレコードとなった。2400メートル初挑戦で2度目のG1勝利を挙げ、凱旋門賞へのワイルドカードも獲得。陣営には同日のオペラ賞という選択肢もあり、次走判断が注目される。

ムーランドロンシャン賞はエルデナリが大金星

芝1600メートルのムーランドロンシャン賞は、フランシスアンリ・グラファール厩舎の3歳馬エルデナリが制した。前走メシドール賞3着から一気のG1挑戦だったが、テンボブトニーを1馬身1/4退け、コースレコードを更新する走りでG1初制覇。圧倒的人気を集めた愛2000ギニー馬グシュタードは3着、オペラバッロは4着に終わった。キャリアの浅いエルデナリが欧州マイル戦線の有力馬をまとめて破り、新たな主役候補へ浮上した。

ニエル賞はヴァランディール、愛ダービー馬は5着

3歳馬による芝2400メートルのニエル賞ではヴァランディールが勝利。パリ大賞4着から臨み、アラムを1馬身1/4差で退けた。3着パールドマジェスティ、4着チーフランドに続き、圧倒的人気を集めた愛ダービー馬ベンヴェヌートチェッリーニは5着に敗れる波乱となった。ヴァランディールは凱旋門賞へのワイルドカードを獲得し、本番へ向けてフランス3歳勢から新たな有力候補が現れた。

フォワ賞は前年の凱旋門賞馬ダリズが貫禄

古馬の凱旋門賞前哨戦フォワ賞は、前年の凱旋門賞馬ダリズが順当に勝利した。4頭立てで圧倒的な支持を集め、ベイシティローラーを1馬身3/4差で退けて復帰戦を勝利。3着はウトレだった。今年はガネー賞、イスパーン賞を連勝した後、プリンスオブウェールズS3着から休養していたが、最大目標を前に理想的な再始動となった。ヴェルメイユ賞、ニエル賞、フォワ賞の勝ち馬には凱旋門賞へのワイルドカードが与えられるが、すでに実績十分のダリズにとっては連覇へ向けた状態確認の意味が大きい。

9月6日は秋の勢力図を大きく動かす一日に

韓国ではディクテオンとドラゴンウェルズが勝ち、日本調教馬が国際重賞をダブル制覇。欧州ではサダッド、フレンドリーソウル、エルデナリという新たなG1勝ち馬が誕生した。一方、凱旋門賞路線ではヴァランディールが3歳勢から名乗りを上げ、王者ダリズは前哨戦を危なげなく突破した。特にパリロンシャンではグラファール厩舎とミカエル・バルザローナ騎手のコンビがムーランドロンシャン賞、ニエル賞、フォワ賞を3連勝。10月4日の凱旋門賞、そして秋の国際G1戦線へ向け、各路線の勢力図が一気に動いた9月6日となった。

 

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