2026年8月22日、23日の2日間、札幌競馬場で「2026ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)」が行われる。JRA代表7人と、外国招待騎手6人+地方競馬代表1人の「WAS選抜」7人、計14人が4競走で腕を競う国際騎手招待シリーズだ。今年は日本ダービー騎手・松山弘平をはじめ、C.ルメール、武豊、川田将雅ら国内トップジョッキーが揃う一方、海外からも南アフリカ、カナダ、オーストラリア、インド、フランスの第一線で活躍する騎手が来日。8月19日には4戦の騎乗馬も決定し、いよいよシリーズの構図が見えてきた。

2026ワールドオールスタージョッキーズ基本情報

日程レース条件
8月22日(土)第1戦・札幌10R3歳以上2勝クラス・芝1200m
8月22日(土)第2戦・札幌11R3歳以上3勝クラス・芝2000m
8月23日(日)第3戦・札幌10R3歳以上2勝クラス・ダート1700m
8月23日(日)第4戦・札幌12R3歳以上2勝クラス・芝1800m

各レースの着順に応じて1着30点、2着20点、3着15点、4着12点、5着10点、以下8、6、4、2、1点が与えられ、4戦の合計ポイントで個人優勝を争う。同時にJRA代表7人の「JRA選抜」と、外国騎手6人+地方競馬代表の「WAS選抜」によるチーム戦も行われる。騎乗馬は近走成績などを基にグループ分けしたうえで抽選されており、馬質の偏りを抑える方式が採られている。

出場騎手一覧

チーム騎手主な所属・騎乗国
JRA選抜松山弘平JRA・栗東
JRA選抜C.ルメールJRA・栗東
JRA選抜横山武史JRA・美浦
JRA選抜武豊JRA・栗東
JRA選抜横山典弘JRA・美浦
JRA選抜岩田望来JRA・栗東
JRA選抜川田将雅JRA・栗東
WAS選抜吉村智洋兵庫
WAS選抜リチャード・フーリー南アフリカ
WAS選抜ラファエル・ヘルナンデスカナダ
WAS選抜ダミアン・レーンオーストラリア
WAS選抜ザック・ロイドオーストラリア
WAS選抜スラジ・ナレドゥインド
WAS選抜マリー・ヴェロンフランス

JRA勢は今年も豪華メンバー

JRA勢の中心は今年のクラシック戦線で大活躍した松山弘平だ。スターアニスで桜花賞、ロブチェンで皐月賞と日本ダービーを制し、春のクラシック4競走中3勝。WASJは3回目で、2022年には総合3位に入っている。第2戦ではAグループのフクノブルーレイクを引き当てており、初日のポイント獲得が鍵になりそうだ。

C.ルメールは2018年のWASJ優勝者。2026年も選考基準となった6月21日時点でJRA勝利数トップに立ち、高松宮記念、フェブラリーS、ヴィクトリアマイルを制している。コースや距離を問わず安定して上位へ持ってくる技術は4戦のポイント制と相性が良く、優勝候補の筆頭格。第2戦ではスピードリッチに騎乗する。

岩田望来も見逃せない。2023年は4戦を3着、7着、2着、3着とまとめ、1勝もせず総合優勝。ポイント制では「大敗を避ける」ことも重要だと証明した。川田将雅は2019年優勝、武豊は1992年、2022年にシリーズを制覇。今年は安田記念と宝塚記念を勝っており、57歳となった現在も存在感は健在だ。さらに横山武史、通算3000勝を突破した横山典弘まで揃い、日本競馬への経験値では当然JRA勢に分がある。

海外勢の注目はレーン、フーリー、ロイド

WAS選抜で最も日本競馬への適応面で計算できるのはダミアン・レーンだ。短期免許で長年JRAに騎乗し、日本ダービー、有馬記念、宝塚記念などを制覇。2026年春にもロデオドライブでNHKマイルCを勝った。日本特有のペースやコース取りを理解している点は、初来日の騎手に対する大きなアドバンテージになる。

初来日組では南アフリカのリチャード・フーリーが実績最上位級。2023/24シーズンに年間378勝という南アフリカ記録を樹立してチャンピオンジョッキーとなり、2026年にはノートトゥセルフでダーバンジュライを制覇。積極的なレース運びが札幌の小回りでどう出るか注目したい。

22歳のザック・ロイドは今回の最年少。2025/26シーズンにはシドニー地区79勝を挙げ、ゴールデンスリッパーなどG1を3勝。ロイヤルアスコットでの勝利経験もあり、若さだけではない国際経験を持つ。ラファエル・ヘルナンデスは2025年に148勝でウッドバインのリーディングを獲得したカナダのトップ騎手。初めての日本でどれだけ早く札幌に適応できるかが鍵となる。

インドのスラジ・ナレドゥは2026年にインド人騎手として初めて通算2500勝を突破した大ベテラン。2025年のシャーガーカップではアジアチームのキャプテンとしてチーム優勝に貢献した。フランスのマリー・ヴェロンは2020~2025年に女性騎手部門の年間最多勝タイトルを6年連続で獲得。2023年WASJでは第3戦を勝って総合4位だっただけに、レーンと並んで日本経験が武器になる。

地方代表は兵庫の吉村智洋。地方通算3900勝を突破し、2026年はオディロンとのコンビでダイオライト記念を制覇。WASJは2019、2024年に続く3度目の出場となる。

優勝争いは「安定感」と一発の勝利が重要

過去3年を見ると、2023年は岩田望来、2024年はジョアン・モレイラ、2025年はトール・ハマー・ハンセンが優勝。直近2年は外国騎手が連勝しており、「日本での経験が少ないから不利」とは言い切れない。2025年にはWAS選抜が246対202でチーム戦も制している。

ポイントは1着30点、2着20点と上位の配点が非常に大きいこと。4戦しかないため、一度の勝利で順位は一変する。一方で2023年の岩田望来のように未勝利でも着順をまとめれば優勝できる。勝てない馬でも少しでも着順を押し上げる技術が重要だ。

本命候補を挙げるなら、札幌とJRAへの適応力を含めルメール、岩田望来、レーンの3人。そこへ今年好調の松山弘平、シリーズ2勝の武豊が続く構図とみたい。海外初来日組ではフーリーとロイドがどこまで日本式の競馬に対応するかが最大の見どころ。芝1200m、芝2000m、ダート1700m、芝1800mと性格の異なる4競走を戦うだけに、2026年のWASJは世界の名手たちの「対応力」を比較できる非常に興味深い2日間となりそうだ。

 

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