2026年の日本競馬は春からサウジアラビア、ドバイ、香港、米国、英国、フランスへ積極的な海外遠征が続いた。そして8月後半以降もその流れは止まらない。米国G1へ挑戦するフィンガー、韓国国際競走へ向かう日本勢、凱旋門賞のメイショウタバルとアドマイヤテラ、さらに秋のブリーダーズカップにはフォーエバーヤングら複数の日本調教馬が出走を予定している。

ここでは2026年8月18日時点で、陣営や主催者から具体的な海外遠征プランが公表されている馬をまとめる。

2026年8月以降の主な海外重賞出走予定

日程競走国・競馬場日本調教馬状況
8月21日ナンソープS・G1英国・ヨークサトノレーヴシティオブヨークSと両睨み
8月22日シティオブヨークS・G1英国・ヨークサトノレーヴナンソープSと両睨み
8月22日パシフィッククラシック・G1米国・デルマーフィンガー出走確定
9月6日コリアカップ・G2韓国・ソウルサンデーファンデー、ディクテオン招待受諾
9月6日コリアスプリント・G3韓国・ソウルドラゴンウェルズ、アメリカンステージ選出・出走予定
9月18日ジョッキークラブゴールドC・G1米国・ベルモントパークフォーエバーヤング出走予定
9月26日ジョーハーシュ・ターフクラシック・G1米国・ベルモントパークシンエンペラー遠征予定
10月4日凱旋門賞・G1フランス・パリロンシャンメイショウタバル、アドマイヤテラ出走予定
10月31日BCクラシック・G1米国・キーンランドフォーエバーヤング出走予定
10月31日BCスプリント・G1米国・キーンランドテーオーエルビス出走予定
10月31日BCターフ・G1米国・キーンランドシンエンペラー目標
10月31日BCマイル・G1米国・キーンランドアスクイキゴミ目標・流動的

※日付は現地時間。出走予定は8月18日時点で変更される可能性がある。

サトノレーヴはヨークのG1二択

直近の海外遠征馬がサトノレーヴだ。6月のクイーンエリザベスII世ジュビリーSで鼻差2着、7月のジュライCでも3着と英国G1で連続好走。8月18日時点では21日のナンソープS・芝1000mと、22日のシティオブヨークS・芝約1400mの双方に登録を残している。

本来の主戦場は1200mだけに、1000mへ短縮するか1400mへ延長するかという極端な二択。どちらを選んでも新たな適性が問われるが、すでに欧州スプリント界でもトップクラスの能力を証明しており、日本馬初の英国G1制覇への期待は大きい。

フィンガーがいきなり米国古馬G1へ

8月22日のデルマーでは、羽田盃、東京ダービーを制した3歳馬フィンガーがパシフィッククラシックに挑戦する。JRAから正式に出走が発表されており、戸崎圭太騎手とのコンビでダート2000mの古馬G1へ向かう。

日本のダート3冠最終戦ではなく米国遠征を選択した異例のローテーション。勝てばブリーダーズカップクラシックへの優先出走権も得られるだけに、日本の3歳ダート路線の国際的な価値を測る重要な一戦となる。

9月6日は韓国に日本調教馬4頭

韓国・ソウルではコリアカップとコリアスプリントが開催される。

コリアカップにはJRAのサンデーファンデーと、大井所属のディクテオンが参戦予定。ディクテオンは2025年の同競走を制した前年覇者で、連覇を狙う。サンデーファンデーはこれが初の海外遠征となる。

コリアスプリントには東京スプリント勝ち馬ドラゴンウェルズとアメリカンステージが選出された。当初有力候補だった米G1馬テーオーエルビスは韓国遠征を見送り、秋のBCスプリントへ直行する。

地方所属馬まで含めると、韓国の2大国際競走には日本から計4頭が出走する見通しだ。

フォーエバーヤングは新ベルモントからBC連覇へ

秋の海外遠征で最大の注目馬はフォーエバーヤングだ。

9月18日にリニューアルオープンするベルモントパークのG1ジョッキークラブゴールドCを始動戦とし、10月31日のBCクラシックへ向かう。

2025年のBCクラシックを制したフォーエバーヤングにとって、今年は王者として迎える一戦。ジョッキークラブゴールドCもダート2000mで、BCクラシックへ向けた理想的な前哨戦となる。連覇を達成すれば、日本馬という枠を超えて米国ダート競馬史に残る存在となる。

シンエンペラーは米国芝G1を連戦予定

同じ矢作芳人厩舎のシンエンペラーも米国遠征を計画している。

9月26日のジョーハーシュ・ターフクラシック招待S・芝2400mから、10月31日のBCターフ・芝2400mというローテーション。フォーエバーヤングと同時期に米国へ遠征し、こちらは芝路線の頂点を狙う。

凱旋門賞にも登録していたが、現在は米国路線が本線。欧州遠征を何度も経験してきた馬だけに、比較的高速馬場になりやすい米国芝への対応も注目される。

凱旋門賞はメイショウタバルとアドマイヤテラ

10月4日の凱旋門賞にはメイショウタバルとアドマイヤテラが出走予定。

メイショウタバルは宝塚記念連覇から前哨戦を使わず直接パリロンシャンへ向かう。鞍上は武豊。重い馬場への対応力と先行力を武器に、日本馬悲願の初制覇を目指す。

アドマイヤテラは8月16日の札幌記念で9着に敗れたものの、陣営は予定通り凱旋門賞へ向かう方針。阪神大賞典勝ち、天皇賞・春3着というスタミナ型で、欧州の2400mで日本とは違った適性を見せられるかが焦点となる。

ブリーダーズカップには日本馬が多数集結か

10月30~31日のキーンランドではブリーダーズカップが開催される。

フォーエバーヤングがBCクラシック連覇、シンエンペラーがBCターフを目標とするほか、米G1チャーチルダウンズSを制したテーオーエルビスはBCスプリントへ直行することが決定している。

さらに3歳馬アスクイキゴミはBCマイルを目標としている。ただし賞金や出走資格の状況次第としており、現段階では他の3頭より流動的だ。

今後、国内の秋競馬や海外の「Win and You’re In」対象競走を経て、新たな日本馬がBC遠征へ加わる可能性もある。

2026年秋は「海外遠征が特別ではない」時代へ

2026年後半の特徴は、海外遠征先が一つの地域に偏っていないことだ。英国ではスプリント、韓国ではダート、フランスでは凱旋門賞、米国ではダートと芝の最高峰を狙う。

さらにJRA所属馬だけでなく、大井のディクテオンのように地方競馬所属馬も海外G2へ遠征する。

かつて日本馬の海外挑戦は一部の超一流馬による特別なイベントだった。しかし現在は馬の適性に応じ、欧州、米国、香港、韓国、中東から最適な競走を選択する時代へ変わっている。

まずは8月21~22日の英国と米国から始まり、9月の韓国・ニューヨーク、10月の凱旋門賞とブリーダーズカップへ。2026年秋も日本調教馬の海外挑戦から目が離せない。

 

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