2026年アイリッシュチャンピオンステークス展望|コンスティテューションリバーとアイテムが再激突

9月12日、アイルランドのレパーズタウン競馬場でアイリッシュチャンピオンステークス(G1、芝約2000メートル)が行われる。アイリッシュチャンピオンズフェスティバル初日の最大の注目競走で、総賞金は125万ユーロ。9月9日時点の登録馬はアボーイネームドスージー、アルマカム、コンスティテューションリバー、ホークマウンテン、ホタゼル、アイテム、ランボーン、パーヴュー、ウィンブルドンホークアイの9頭となっている。最大の焦点は、8月のインターナショナルSで対戦したアイテム、アルマカム、コンスティテューションリバーの再戦だ。
目次
Toggle巻き返しを狙うコンスティテューションリバー
中心候補はエイダン・オブライエン厩舎の3歳馬コンスティテューションリバー。今年は仏ダービーを制し、続くエクリプスSでもアボーイネームドスージーに3馬身差をつけてG1連勝。デビュー2戦目から5連勝を飾り、一気に欧州3歳中距離路線の中心へ駆け上がった。
ところが前走のインターナショナルSではアイテム、アルマカムに続く3着。陣営によれば、ペースメーカー役のホークマウンテンが思うように流れを作れず、コンスティテューションリバー自身も序盤に力んでしまったことが敗因の一つ。能力負けと断定する内容ではなく、今回はランボーンが流れを作る可能性も高い。レパーズタウンの機動力を要求されるコースでスムーズに折り合えれば、再び主役へ返り咲く可能性は十分だ。
インターナショナルS覇者アイテムが本格化
最大のライバルはアイテム。フランケル産駒の3歳馬で、今年はダンテSを勝った後、ダービーでは馬場悪化もあって大敗したが、その後はヨークSを制覇。そして前走インターナショナルSでは直線で進路を探しながらも最後まで強烈に伸び、先に抜け出したアルマカムを捕らえてG1初制覇を飾った。
ヨークでは今年3戦3勝。前走は決して展開に恵まれただけの勝利ではなく、むしろスムーズならさらに余裕があった可能性もある。3歳秋を迎えて完成度が急速に上がっており、現在の勢いではメンバー随一。ただし大きく馬場が悪化したダービーで力を出せなかったため、週末の雨量は気になる材料となる。
アルマカムは古馬代表として逆転を狙う
5歳馬アルマカムも非常に有力。今年初戦のタタソールズゴールドCでG1初制覇を果たし、前走インターナショナルSでは早めに先頭へ立って押し切りを狙ったが、ゴール寸前でアイテムに捕まり2着だった。
昨年の英チャンピオンSでもカランダガン、オンブズマンに続く3着に入っており、中距離G1で安定して上位へ来る実力は証明済み。前走は仕掛けが少し早かった面もあり、レパーズタウンでタイミングを修正できれば逆転は可能だ。多少時計のかかる馬場も歓迎で、雨が降れば評価をさらに上げたい。
アボーイネームドスージーにもG1突破のチャンス
伏兵以上の存在がアボーイネームドスージー。仏ダービー4着、エクリプスSではコンスティテューションリバーの2着と、今年は一線級との対戦で着実に力をつけてきた。前走ロイヤルウィップSでは格下相手とはいえ5馬身差で完勝。久々の勝利で状態の良さを確認した。
これまで強豪相手では後ろから運ぶ競馬が多く、位置取りの差がそのまま着差につながったケースもある。今回はもう少し積極的な競馬ができれば、これまで以上に上位勢へ迫れる可能性がある。
パーヴューは今年無敗の上がり馬
パーヴューも面白い存在だ。今年はカラでリステッドを勝つと、6月には2000メートルのG3でホタゼルらを退けて連勝。4歳になって明確に力をつけている。
ここまでG1級との直接対決は少ないため一気の相手強化となるが、底を見せていない点は魅力。むしろ2400メートル前後でさらに良さが出そうなタイプだけに、2000メートルでペースが厳しくなった際に対応できるかがポイントになる。
ホタゼル、ウィンブルドンホークアイも侮れない
ホタゼルは2歳時にフューチュリティトロフィーを制したG1馬。今年は6月にパーヴューの3着となった後、7月のドイツG1を接戦で制して復活を印象づけた。昨年のアイリッシュチャンピオンSでも4着に入っており、レパーズタウン経験があるのは強みだ。
ウィンブルドンホークアイは昨年米国のナッシュビルダービーを制し、今年夏に馬主変更後もドイツ重賞3着からドーヴィルのG3を勝利。追加登録でここへ挑む。G1のトップクラスとの比較では一段階の上積みが必要だが、近況は上向いている。
オブライエン勢の展開作りにも注目
ホークマウンテンは仏ダービーでコンスティテューションリバーの2着、エクリプスSでも3着と能力自体は高い。ただし前走インターナショナルSでは逃げる形が合わず大敗しており、今回は自分のリズムを取り戻せるかが焦点。
ランボーンは昨年の英ダービー、愛ダービーを制した二冠馬。今年初戦のハクスリーSを勝った後は苦戦が続くが、キングジョージでは4着まで復調した。今回は距離を2000メートルへ短縮し、コンスティテューションリバーのペースメーカー役を担う可能性が高い。ランボーンがしっかり流れを作れるかどうかは、レース全体を左右する重要なポイントになる。
展開予想と結論
ランボーンが前へ出て、ホークマウンテンやアルマカムが好位。その後ろでコンスティテューションリバー、アボーイネームドスージーが運び、アイテムは中団から末脚を温存する形が想定される。前走インターナショナルSとは異なり最初から一定のペースで流れれば、純粋な2000メートルの総合力勝負になりそうだ。
現時点ではコンスティテューションリバーを本命候補とする。前走3着は展開面の不利が大きく、仏ダービーとエクリプスSの内容を考えれば巻き返す余地は大きい。対抗はインターナショナルSを制して勢いに乗るアイテム、続いて安定感抜群のアルマカム。アボーイネームドスージーも上位3頭へ割って入る可能性がある。ヨークで生まれた新たな中距離勢力図がそのまま続くのか、それともコンスティテューションリバーがアイルランドで序列を取り戻すのか。秋の英チャンピオンSをはじめ、その後の欧州中距離戦線を占う重要な一戦となる。
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