2026年ニエル賞展望|愛ダービー馬ベンヴェヌートチェッリーニにフランス勢が挑む

9月6日、パリロンシャン競馬場でニエル賞(G2、芝2400メートル)が行われる。3歳馬限定の凱旋門賞前哨戦で、今年はベンヴェヌートチェッリーニ、ヴァランディール、アラム、パールドマジェスティ、ザラキ、モントリオール、チーフランドの7頭が出走予定。一次取消段階ではアーチャーズベイも名前を残していたが、同馬は前日のアスコットに回る予定となっている。ニエル賞は凱旋門賞と同じ2400メートルで行われ、勝ち馬には本番へのワイルドカードも与えられる。少頭数ながら愛ダービー馬にフランスの有力3歳馬、独ダービー2着馬までそろい、秋の勢力図を占うには興味深い一戦だ。
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Toggle主役は愛ダービー馬ベンヴェヌートチェッリーニ
実績最上位はエイダン・オブライエン厩舎のベンヴェヌートチェッリーニ。春にチェスターヴァーズを制し、6月の愛ダービーではクリスマスデー以下を1馬身3/4差で退けてクラシック制覇を果たした。続くキングジョージ6世&クイーンエリザベスSでは初めて古馬の一線級と対戦し、カルパナ、カランダガンに続く3着。勝ち馬から大きく離されず、3歳世代の中長距離馬として高い能力を改めて示した。
今回は約6週間ぶりで、オブライエン師はニエル賞から凱旋門賞を視野に入れる方針を明言している。愛ダービーで2400メートルへの適性を証明し、古馬相手にも通用した実績を考えれば中心視が妥当。極端に馬場が悪化するより、ある程度走りやすい馬場の方が本領を発揮しやすそうで、ここを勝てば凱旋門賞でも一気に有力候補へ浮上する。
アラムとヴァランディールはほとんど差がない
地元フランス勢ではアラムとヴァランディールが有力。両馬は7月のパリ大賞で直接対決し、アラムが3着、ヴァランディールが4着だった。勝ったマルティーズクロスから4着ヴァランディールまで大きな差はなく、2400メートルのG1で上位争いした内容は今回のメンバーなら高く評価できる。
アラムは仏ダービーでも5着に入り、その後2400メートルへ延ばして内容が良化。後方で脚をためて長く伸びるタイプで、前がある程度流れる展開ならベンヴェヌートチェッリーニを脅かす存在になる。一方のヴァランディールはパリ大賞まで3戦3勝。初黒星となった前走でも僅差4着なら評価を落とす必要はなく、フランシスアンリ・グラファール陣営も距離とコースへの適性を高く見ている。パリロンシャンを経験済みなのも本番を考えれば大きい。
パールドマジェスティは展開の鍵
パールドマジェスティは仏ダービー9着から立て直し、6月末のウジェーヌアダム賞を逃げ切ってG2初制覇。序盤から自分のリズムで運び、直線で後続を突き放した内容は印象的だった。今回は2000メートルから2400メートルへの延長が最大の課題だが、単純な瞬発力勝負を避けて早めに持続力を問う流れに持ち込めれば面白い。陣営は夏を越して順調に調整し、クリストフ・スミヨンが騎乗予定。凱旋門賞にも登録があり、距離をこなせれば一気に本番候補へ名乗りを上げる。
ザラキは未知の上昇力が魅力
ザラキは春のラフォルス賞で2着に入り、休養を挟んだ前走ドーヴィルのリステッド、ヌレイエフ賞を快勝。後方から内を突いて一気に抜け出した勝ち方には余裕があり、まだ能力の底を見せていない。今回は初の2400メートル、初の本格的なG1級との対戦となるが、父ザラック、母系にもスタミナの裏付けがあり距離延長はこなせる可能性がある。セン馬のため凱旋門賞には出走できないものの、純粋に3歳上位クラスへ通用するかを測る一戦になる。
モントリオールとチーフランドも軽視できない
モントリオールは仏ダービーで逃げて3着。勝ったコンスティテューションリバーとは差があったものの、G1で先行して最後まで粘った内容には価値がある。前走ギヨームドルナノ賞ではバルーの後塵を拝したが、再び2400メートルへ延びる今回は巻き返す余地がある。同厩のベンヴェヌートチェッリーニとの兼ね合いも含め、レースの流れを作る可能性が高い。
ドイツから参戦するチーフランドは独ダービー2着馬。ダルダノスに1馬身差まで迫っており、2400メートルのスタミナは証明済みだ。当初はバーデン大賞への追加登録も検討されたが、直前の動きが理想的ではなかったことから見送られ、ニエル賞へ方向転換した。獣医検査では問題なしとされているものの、当日の気配は確認したい。
展開予想と結論
パールドマジェスティとモントリオールが前を意識し、チーフランドも好位へ。ベンヴェヌートチェッリーニはそれらを見ながら運び、アラム、ヴァランディール、ザラキが後ろから差を詰める形が基本線だろう。7頭立てでも逃げ候補が複数いるため、極端なスローペースよりは2400メートルの持続力を問う流れになりそうだ。
本命候補はベンヴェヌートチェッリーニ。愛ダービー制覇とキングジョージ3着の実績は一枚上で、ここを順当に突破できれば凱旋門賞でも注目度はさらに高まる。対抗はパリ大賞3着のアラム、続いて上昇余地の大きいヴァランディール。パールドマジェスティは距離さえ克服すれば展開面から怖く、ザラキも未知の魅力を残す。単なる前哨戦というより、欧州3歳中長距離路線の序列を改めて測る一戦として注目したい。
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