2026年8月29日、米ニューヨーク州サラトガ競馬場でトラヴァーズステークス(G1)が行われる。「ミッドサマーダービー」と呼ばれる米国3歳夏最大の一戦で、今年はケンタッキーダービーとベルモントSを制したゴールデンテンポ(Golden Tempo)を中心に、ジムダンディS勝ち馬レネゲイド(Renegade)、プリークネスS覇者ナポレオンソロ(Napoleon Solo)、ハスケルSを制したベイビーヴィーノ(Baby Vino)、急上昇中のシーストライク(Sea Strike)まで10頭が集結する。

トラヴァーズステークス2026基本情報

項目内容
開催日2026年8月29日(土)
競馬場サラトガ競馬場
格付けG1
条件3歳
距離ダート1マイル1/4(約2000m)
賞金総額125万ドル
発走予定現地18時35分/日本時間8月30日7時35分ごろ

2026年は第157回。昨年はケンタッキーダービー、ベルモントSを制したSovereigntyがここも勝利。今年のGolden Tempoも同じ立場で夏の大一番を迎える。

出走馬と枠順

馬名主な実績
1Emerging Marketルイジアナダービー1着
2Leading Changeインディアナダービー1着
3Napoleon SoloプリークネスS1着
4The Pumaタンパベイダービー1着
5Renegadeアーカンソーダービー、ジムダンディS1着
6Ocelliケンタッキーダービー3着
7Sea StrikeカーリンS1着
8Baby VinoハスケルS1着
9Golden Tempoケンタッキーダービー、ベルモントS1着
10Silent TacticサウスウェストS1着

主役は二冠馬ゴールデンテンポ

本命の座はやはりゴールデンテンポ。ケンタッキーダービーでレネゲイドをクビ差差し切ると、6月のベルモントSでは後方から大外を進出してコマンドメントに1馬身1/4差。クラシック二冠を獲得した。

特に重要なのが、今年のベルモントSがサラトガのダート2000mで行われたことだ。今回と同じ競馬場・同じ距離ですでにG1を勝っており、ベルモントでは今回と同じ9番枠から勝利している。

懸念はレース間隔。ベルモント後に軽い体調不良があり、予定していたジムダンディSを回避したため約12週ぶりとなる。ただし8月に入って調教を重ね、最終追い切りも4ハロン49秒66。能力、距離実績、コース経験を考えれば中心評価は動かない。

最大のライバルレネゲイド

ゴールデンテンポを最も脅かすのはレネゲイド。アーカンソーダービーを勝ち、ケンタッキーダービーでは一度先頭へ立ちながらゴールデンテンポに差されてクビ差2着。ベルモントSは3着だったが、休養後のジムダンディSでは後方から鋭く伸びてコマンドメントを差し切った。

今回はゴールデンテンポが休み明けなのに対し、レネゲイドはサラトガの前哨戦を勝って臨む理想的なローテーション。2000mもダービーでほぼ勝ちに等しい内容だった。対ゴールデンテンポは今年3度目となり、逆転の条件は整っている。

シーストライクは最大の上がり馬

一気の世代交代を狙うならシーストライクが怖い。まだキャリア3戦ながら、8月2日のカーリンSでは初の本格的な中距離戦で8馬身1/4差の圧勝。同じサラトガのダート1800mを1分48秒94で走り、前日にレネゲイドが勝ったジムダンディSより0秒14速かった。

相手強化、2000m初挑戦という課題はあるが、C・ブラウン師は以前から調教での動きを高く評価している。春から激戦を経験した上位勢に対し消耗も少なく、能力の底がまだ見えていない。

プリークネスSとハスケルSの再戦にも注目

ナポレオンソロは5月のプリークネスSを1馬身1/4差で制したクラシックホース。ベルモントを回避して向かったハスケルSではベイビーヴィーノに半馬身差の2着だったが、サラトガ入り後は8月12日に5ハロン58秒81をマーク。先行力があり、後方型のゴールデンテンポやレネゲイドより前で運べるのが強みだ。

そのナポレオンソロをハスケルSで破ったベイビーヴィーノも現在3連勝中。6月のペガサスSでは10馬身3/4差で圧勝しており、前走の28倍という人気だけでフロックとは決めつけられない。初の2000mをこなせれば再び上位争いへ加わる。

伏兵勢にも上積み十分

リーディングチェンジはわずか2戦2勝でインディアナダービーを制覇。経験不足はあるが伸びしろは大きい。ザピューマはタンパベイダービー勝ち、フロリダダービー2着後に脚部の腫れでケンタッキーダービーを取消。復帰戦ハスケルS4着からの上積みが鍵となる。

サイレントタクティックもサウスウェストS勝ち、レベルSとアーカンソーダービー2着の実績馬。ダービーを蹄の問題で取消したが、復帰したジムダンディSで3着。エマージングマーケットはルイジアナダービーでゴールデンテンポを破った実績があり、近走不振でも軽視できない。

展開の鍵はペース

ナポレオンソロ、ベイビーヴィーノなど前めで運びたい馬がいる一方、ゴールデンテンポとレネゲイドは末脚型。ある程度流れれば二冠馬にとって理想的だが、スローならシーストライクやナポレオンソロなど位置を取れる馬にチャンスが広がる。

現時点の評価はゴールデンテンポが一歩リード、レネゲイドが逆転候補、シーストライクが未知の魅力を持つ第三勢力。そこへナポレオンソロ、ベイビーヴィーノが続く構図とみたい。ゴールデンテンポが勝てばケンタッキーダービー、ベルモントS、トラヴァーズSの三冠となり、2026年米3歳牡馬チャンピオンの座はほぼ決定的。敗れれば秋のブリーダーズカップへ向けて勢力図は再び混沌とする。今年の米国3歳戦線を占う最大級の一戦になりそうだ。

 

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