2026年11月3日(火)、オーストラリア・フレミントン競馬場で「メルボルンカップ(G1・芝3200m)」が行われる。「The Race That Stops a Nation(国を止めるレース)」とも呼ばれるオーストラリア最大級の競馬イベントで、今年が166回目。日本からはダイヤモンドステークス覇者スティンガーグラスが参戦予定で、デルタブルースが制した2006年以来、ちょうど20年ぶりとなる日本調教馬の優勝を目指す。

2026年メルボルンカップ基本情報

項目内容
開催日2026年11月3日(火)
競馬場フレミントン競馬場
距離芝3200m
条件3歳以上・ハンデキャップ
出走頭数最大24頭
総賞金1020万豪ドル
現地発走予定15時00分
日本時間13時00分予定
最終出走馬決定10月31日

10月13日の第2回登録取消終了時点では58頭が残っており、10月26日の第3回登録取消を経て、10月31日に最終24頭と枠順が決まる。

日本からスティンガーグラスが挑戦

今年の日本代表は友道康夫厩舎の5歳牡馬スティンガーグラス。父キズナ、母ライフフォーセールという血統で、これまで12戦6勝を挙げている。

2025年の札幌日経賞を勝ち、アルゼンチン共和国杯では2着。2026年2月のダイヤモンドステークスでは東京芝3400mを制して重賞初勝利を挙げた。長距離で高いパフォーマンスを見せており、3200mのメルボルンカップは適性面でも注目される。

前走の宝塚記念は2200mで13着だったが、友道調教師は以前から「距離はあった方がいい」と評価。メルボルンカップへは前哨戦を使わず直行するローテーションを選択した。

負担重量は57kg。軽量馬が活躍しやすいハンデ戦としては楽な斤量ではないが、能力を高く評価された結果ともいえる。

鞍上はメルボルンC優勝経験を持つルメール

大きな強みとなるのがC.ルメール騎手の騎乗だ。

ルメール騎手は2011年、フランス調教馬ドゥーナデンでメルボルンカップを優勝。レッドカドーとの歴史的な大接戦をハナ差で制しており、フレミントン3200mを勝つための経験を持っている。

今年はそのルメール騎手がスティンガーグラスに騎乗する。海外前売り市場では現在15倍前後で、日本馬だから注目されているだけではなく、現地でも優勝候補の一角として評価されている。

現在の1番人気はデファイアントリー

10月14日時点の海外前売りでは、ジョセフ・オブライエン厩舎のデファイアントリーが9倍前後の1番人気。

フランスのG2ケルゴルレイ賞(3000m)を制し、メルボルンカップへの優先出走権を獲得している。長距離適性が明確で、メルボルンカップを2度制しているジョセフ・オブライエン厩舎という点も高く評価されている。

主な前売り上位馬は以下の通り。

馬名前売りオッズ目安
デファイアントリー9倍
ハーフユアーズ11倍
ジェームズジェイブラドック11倍
トラストユアインスティンクト11倍
ショックレッツ13倍
スティンガーグラス15倍
ザコウマ15倍
アエリアナ17倍
ザーラン17倍

※前売りオッズのため、今後の前哨戦や出走馬確定によって大きく変動する。

前年覇者ハーフユアーズは59kg

前年王者ハーフユアーズも連覇を狙う。

2025年はコーフィールドカップからメルボルンカップを連勝する「カップス・ダブル」を達成したが、今年は前年の53kgから大幅増となる59kgのトップハンデを背負う。

もし連覇を達成すれば、2003~2005年に3連覇した名牝マカイビーディーヴァ以来の快挙。実績では最上位だが、6kg増となる斤量を克服できるかが最大の課題となる。

日本馬は2006年デルタブルースが優勝

メルボルンカップと日本競馬には深い歴史がある。

年日本調教馬結果
2005アイポッパー12着
2006デルタブルース1着
2006ポップロック2着
2019メールドグラース6着
2023ブレークアップ16着
2024ワープスピード2着

日本馬最大のハイライトは2006年。岩田康誠騎手のデルタブルースとD.オリヴァー騎手のポップロックが後続を引き離し、最後は日本馬同士による一騎打ち。デルタブルースがハナ差で勝利し、日本調教馬による歴史的なワンツーとなった。

2019年にはコーフィールドカップを制して臨んだメールドグラースが1番人気で6着。2024年にはワープスピードがナイツチョイスと接戦を演じ、わずかに届かず2着となっている。

今年はデルタブルース優勝からちょうど20年。スティンガーグラスが再び日本へメルボルンカップを持ち帰れるか注目される。

JRAでの海外馬券発売は?

メルボルンカップは2026年の「農林水産大臣が指定する海外競馬の競走」に含まれている。

ただし、指定競走になっていることとJRAによる実際の発売決定は別。JRAが農林水産大臣の認可を受けたうえで、発売する場合は改めて正式発表される。

10月14日時点では2026年メルボルンカップについて個別の発売日時などはまだ発表されていないため、今後のJRA発表を確認したい。発売が決定した場合は、単勝、複勝、馬連、ワイド、馬単、3連複、3連単の7式別が基本となる。

3200mとハンデが生むメルボルンカップ独特の難しさ

メルボルンカップ最大の特徴は3200mという長距離とハンデキャップの組み合わせ。

単純に実績最上位の馬が有利とは限らず、斤量、枠順、道中の位置取り、ペース、折り合いが結果を大きく左右する。24頭の多頭数となるため、馬群の中でスムーズに運べるかも重要だ。

現時点ではデファイアントリーを中心に欧州勢、前年王者ハーフユアーズ、地元オーストラリア勢が入り乱れる混戦模様。その中でスティンガーグラスは「3400m重賞勝ち」という他馬にはない明確なスタミナ実績を持つ。

ダイヤモンドSで見せた持久力と、メルボルンカップを知り尽くしたルメール騎手の経験がかみ合えば、日本馬20年ぶりの優勝も決して夢ではない。

最終的な24頭、枠順、最新オッズが決まるのは開催直前。11月3日の「国を止めるレース」で、日本のステイヤーがどのような走りを見せるか注目したい。

 

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