10月4日にフランス・パリロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞(G1・芝2400m)の出走候補として、昨年2着のミニーホークが再び大舞台を目指している。2025年は英オークス、愛オークス、ヨークシャーオークスを連勝し、凱旋門賞でもダリズと最後まで激しく競り合って頭差の2着。4歳となった2026年は順調さを欠く場面もあるが、前走ヨークシャーオークスで復調を示し、エイダン・オブライエン陣営は凱旋門賞を大目標として調整を進めている。

2025年はオークス三冠を達成

ミニーホークは2022年生まれの4歳牝馬。父は歴史的名馬フランケル、母はマルチリンガル、母父はダンシリという血統で、エイダン・オブライエン厩舎に所属している。

本格的に頭角を現したのは3歳となった2025年。チェシャーオークスを制した後、6月の英オークスではウィールとの接戦を制してG1初勝利。エプソム特有の起伏がある2400mを克服し、クラシックタイトルを手にした。

続く愛オークスでも1馬身1/4差で勝利。さらに8月のヨークシャーオークスでは古馬エストレンジを3馬身半突き放して快勝し、英オークス、愛オークス、ヨークシャーオークスの「オークス三冠」を達成した。

2400mで高い安定感を示し、秋には追加登録料を支払って凱旋門賞へ参戦。1番人気に支持された。

2025年凱旋門賞はダリズと頭差

昨年の凱旋門賞ではクリストフ・スミヨン騎手が騎乗。非常に軟らかい馬場の中、直線で早めに抜け出し、最後まで粘り込みを図った。

しかしゴール寸前でダリズが強襲。両馬はほぼ並んでゴールし、結果はわずか頭差でミニーホークが2着となった。

勝利には届かなかったものの、3歳牝馬として世界最高峰の古馬を相手に互角以上の内容。ロンシャンの2400mに対する適性、道悪への対応力、厳しい展開での持久力を一度に証明した一戦だった。

今年の凱旋門賞を考えるうえでも、「ロンシャン2400mで実際に頭差2着」という実績は他の候補馬にはない大きな強みとなる。

2026年初戦は快勝も、その後は波のある成績

4歳となった2026年は5月のG2ムーアズブリッジSから始動。カラ競馬場の2000mでエドワードハミルトンに1馬身3/4差をつけ、順調なスタートを切った。

しかし続くタタソールズゴールドCでは1番人気ながらアルマカムから約10馬身差の5着。レース後の獣医検査では右前脚に軽度の跛行が確認された。

オブライエン師はスローペースで後方に置かれた展開も敗因に挙げており、この一戦だけで能力が落ちたと判断する必要はない。その後、ロイヤルアスコットのプリンスオブウェールズSでは復調し、世界トップクラスのオンブズマンに続く2着。2000mのG1でも改めて能力を示した。

一方、7月のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSでは早めに先頭へ並びかけたものの直線で失速し、カルパナから17馬身以上離された8着。今季は好走と凡走の差が大きくなっている。

前走ヨークシャーオークス3着で復調

8月20日のヨークシャーオークスでは、前年に勝ったヨークの2400mへ戻り3着。勝ったカルパナとの差は約2馬身半まで縮まり、キングジョージの大敗からは大きく巻き返した。

レースでは後方で脚をためる形となり、前方ではペースメーカーが大きく逃げた。オブライエン師は、ミニーホーク自身がいた集団の流れは遅く、展開的に難しいレースだったと説明。それでも最後まで伸びて3着を確保した内容を高く評価している。

また陣営によれば、今年は蹄の状態に問題が出ることがあり、強い調教を行えない時期もあったという。ただし現在は改善しており、もともと今季最大の目標を凱旋門賞に設定して調整してきたことも明らかにしている。

最大の強みはロンシャン2400m実績

ミニーホークについては、距離適性を心配する必要はほとんどない。

英オークス、愛オークス、ヨークシャーオークスをすべて2400mで制し、さらに昨年の凱旋門賞でも頭差2着。速い馬場から非常に軟らかい馬場まで対応しており、条件への対応幅も広い。

凱旋門賞では今年から4歳牝馬となるため、昨年のような3歳牝馬としての大きな斤量恩恵はなくなる。これは明確なマイナス材料だが、ロンシャンの特殊なコース形態を経験済みという点では、初挑戦のライバルより有利だ。

凱旋門賞での有力度は?

現地ブックメーカーでは9月下旬時点でおおむね20倍前後。昨年の凱旋門賞では1番人気だったことを考えると、市場評価は大きく下がっている。

理由は明確で、今季はムーアズブリッジSの1勝のみ。タタソールズゴールドC5着、キングジョージ8着と大敗もあり、現在の安定感ではダリズ、マルティーズクロス、サンダリングオン、カルパナなどの上位人気勢に一歩譲る。

それでも昨年の凱旋門賞2着という実績は無視できない。しかも前走ヨークシャーオークスではカルパナとの差を2馬身半程度まで詰め、陣営も蹄の問題が改善していることを明かしている。

評価のポイントは「昨年の能力まで戻れるか」。2025年のオークス三冠から凱旋門賞2着までのパフォーマンスを再現できれば、今年も優勝争いへ加わる能力は十分にある。一方、今季の不安定な成績を考えれば、昨年ほど信頼度の高い存在とは言えない。

昨年わずか頭差で逃した欧州最高峰のタイトル。4歳となったミニーホークが、1年前のパリロンシャンで見せた走りを取り戻せるかが最大の焦点となる。

凱旋門賞2026 有力度:★★★★☆(最有力候補の一角)

 

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