10月4日にフランス・パリロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞(G1・芝2400m)の出走候補に名を連ねるコンスティテューションリバー。今春はフランスダービー(ジョッケクルブ賞)、続くエクリプスSを連勝し、一時は欧州3歳牡馬の筆頭格として凱旋門賞でも上位人気に推された存在だ。その後の2戦では勝利を逃しているものの、8戦5勝、G1・2勝という戦績を残しており、能力そのものを軽視することはできない。

フランス生まれのウートンバセット産駒

コンスティテューションリバーは2023年3月28日生まれの3歳牡馬。父はウートンバセット、母はチュッピー、母父はルアーヴル。フランスで生産され、アイルランドのエイダン・オブライエン厩舎に所属している。

2歳7月のニューマーケットでデビューし、初戦は短頭差の2着。続くゴールウェイの未勝利戦を3馬身3/4差で快勝すると、カラ競馬場のG2フューチュリティSも2馬身差で制した。レース後にアクシデントがあったため2歳秋は休養に入り、3歳春から本格的なクラシック路線へ進んだ。

復帰初戦となった5月のチェスター・ディーSでは約2100mへ一気に距離を延ばしたが、後続を7馬身突き放す圧勝。この内容を受け、英ダービーではなくシャンティイのフランスダービーへ向かった。

フランスダービーを制してG1初制覇

5月31日のジョッケクルブ賞は16頭立て。コンスティテューションリバーは1番人気に支持され、直線では同厩舎のホークマウンテンらとの争いを制して3/4馬身差で勝利した。オブライエン厩舎が1~3着を独占する中、その先頭でゴールしG1初制覇を達成した。

続く7月4日のエクリプスSでは初めて古馬と対戦。サンダウンの芝約2000mで8番人気ではなく圧倒的な1番人気に支持されると、直線で後続を突き放し、ア・ボーイ・ネームド・スージーに3馬身差をつけて完勝した。

フランスダービーでは軟らかい馬場、エクリプスSでは良~高速寄りの馬場をこなしており、異なるコンディションでG1を連勝。ここまでの内容から、夏時点では凱旋門賞候補として10倍前後の上位人気まで評価を上げていた。

秋に入り2戦連続3着

しかし、その後はやや勢いが止まっている。8月19日のジャドモントインターナショナルSではオンブズマンとの対決が注目されたが、レースはアイテムが勝利。コンスティテューションリバーは3馬身半余り離された3着に敗れた。

オブライエン師はレース後、想定していたペースメーカーが出遅れるなど展開が予定通りにならず、早い段階で動く形になったことを敗因の一つに挙げた。

巻き返しが期待された9月12日のアイリッシュチャンピオンSでは単勝11/8の1番人気。一度は先頭に立ったものの、最後の約100mで失速し、50倍の伏兵ホットアズヘル、ウィンブルドンホークアイに交わされ3着となった。勝ち馬との差は約3/4馬身と小さかったが、騎乗したライアン・ムーアはレース中に馬が左へ張っていたことを報告している。

2戦続けて2000m級のG1で3着となったことで、春の圧倒的な評価からは一歩後退した形だ。

凱旋門賞最大の疑問は2400m

凱旋門賞を考えるうえで最大のポイントは距離になる。コンスティテューションリバーはこれまで2400mを一度も走っておらず、最長はフランスダービーなどの約2100m。2000~2100mではG1級のスピードを証明している一方、そこからさらに300~400m延長されるロンシャンの2400mは未知の領域だ。

父ウートンバセットの産駒は幅広い距離で活躍するものの、コンスティテューションリバー自身はエクリプスSなどを見る限り、現時点では2000m前後で最大限のスピードを発揮している印象が強い。

母父ルアーヴルからスタミナを補える血統構成ではあるが、凱旋門賞では距離だけでなく、ロンシャンの起伏、例年の力を要する馬場、最後の長い直線まで乗り切る持久力が求められる。2400mへの延長は明確な課題となる。

凱旋門賞での有力度は?

春のフランスダービー、エクリプスSの内容だけを見れば、凱旋門賞でも上位争いできるだけの能力を持っている。3歳牡馬として古馬を相手にエクリプスSを3馬身差で制したパフォーマンスは高く評価でき、フランスでG1を勝っている点もプラス材料だ。

一方で、ロンシャンでの出走経験はなく、2400mも初めて。さらにジャドモントインターナショナルS、アイリッシュチャンピオンSと2戦続けて勝ち切れなかったことで、海外ブックメーカーでは現在おおむね25~33倍前後まで評価を落としている。ダリズ、マルティーズクロス、カルパナ、サンダリングオンなど現在の上位人気勢と比べると、現段階では一段下の評価となっている。

それでも前走は勝ち馬から1馬身以内。完全に状態を落としていると判断するには早く、本来の走りを取り戻し、2400mを克服できれば巻き返す余地は残されている。

現在は10月17日の英チャンピオンSにも登録があり、凱旋門賞への出走は最終確定前。オブライエン厩舎にはダイヤモンドネックレスなど複数の有力候補もいるため、陣営が最終的にどの馬をロンシャンへ送り込むかも重要になる。

春には欧州3歳世代の頂点級まで評価を上げたコンスティテューションリバー。凱旋門賞へ出走するなら、復調に加えて「初の2400m」という大きな壁を越えられるかが最大の焦点となる。

凱旋門賞2026 有力度:★★★☆☆(有力な伏兵候補)

 

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