【凱旋門賞2026有力馬①】ダリズの実績・近況|連覇を狙う前年覇者は今年も最有力候補

10月4日にフランス・パリロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞(G1、芝2400メートル)で、最大の注目を集めるのが前年覇者ダリズだ。2025年に3歳で凱旋門賞を制覇すると、4歳となった2026年もガネー賞、アガ・カーン4世賞(旧イスパーン賞)を連勝。6月のプリンスオブウェールズSでは3着に敗れたものの、休養を挟んだ9月6日のフォワ賞を余裕十分に制し、本番へ向けて理想的な再始動を果たした。現在の欧州前売り市場でも2/1~9/4前後の1番人気となっており、連覇への有力度は極めて高い。
目次
Toggle2025年、キャリア7戦目で凱旋門賞制覇
ダリズは2022年生まれの牡馬で、父は2009年凱旋門賞馬シーザスターズ、母は香港ヴァーズを制したダリヤカナ。フランシスアンリ・グラファール厩舎に所属し、ミカエル・バルザローナが主戦を務めている。
デビューは3歳となった2025年4月と比較的遅かったが、初戦から4連勝。リステッドのリッジウェイ賞、G2ウジェーヌアダム賞を制し、一気にトップクラスへ駆け上がった。初めて世界の一線級とぶつかった8月のインターナショナルSでは6着に敗れ、続くプランスドランジュ賞も2着だったが、その経験を糧に迎えたのが凱旋門賞だった。
初めての2400メートルながら道中は有力馬ミニーホークをマーク。直線で先に抜け出したミニーホークとの一騎打ちとなり、最後は頭差で差し切った。3着ソジーには5馬身半の差をつけており、単なる展開の恩恵ではなく、欧州最高峰で通用する能力を証明した勝利だった。3歳シーズンは7戦5勝で終了し、世界最高評価の3歳馬にも選ばれた。
4歳になってさらに完成度アップ
通常、凱旋門賞を3歳で制した馬には翌年の斤量増という大きな壁が待っている。しかし2026年のダリズは、むしろ前年以上の成長を見せている。
始動戦となった4月のガネー賞では、道中で折り合いながら直線に入ると一気に加速。ほとんど危なげなく3馬身半差でG1連勝を決めた。続く5月のアガ・カーン4世賞では距離を約1850メートルまで短縮したにもかかわらず、再び3馬身半差の完勝。2400メートルの凱旋門賞馬でありながら1800~2100メートルでも一流の瞬発力を発揮できることを示した。
6月のプリンスオブウェールズSではオンブズマン、ミニーホークに続く3着。勝ち馬からは5馬身以上離され、今季唯一の敗戦となった。ただ、グラファール調教師は後に「あれが本来のダリズではなかった」と振り返っており、その後は夏場を休養に充てて凱旋門賞へ照準を合わせた。
フォワ賞は「仕上げ途上」で楽勝
休養明けとなった9月6日のフォワ賞は、今年の凱旋門賞を考えるうえで非常に重要な一戦だった。ベイシティローラーが逃げ、ダリズはその直後を追走。残り400メートル付近から並び掛けると、バルザローナが本格的に追うことなく抜け出し、1馬身半差で快勝した。
着差以上に印象的だったのが余裕のあるレース内容だ。陣営によると本番まで4週間あることを考えて余力を残した状態で、グラファール師も「まだ仕上げ切っていない」と説明。さらにラスト600メートルは、同日に1600メートルのムーランドロンシャン賞をレコード勝ちしたエルデナリより速い区間タイムを記録したとされる。
これで通算11戦8勝。パリロンシャンでは昨年の凱旋門賞を含めて高い適性を示しており、コース経験という点でも他の有力馬を一歩リードしている。
凱旋門賞連覇への最大の課題は斤量
最大の不安材料は斤量だ。2026年の凱旋門賞は3歳馬が56.5キロ、4歳以上が59.5キロ。昨年3歳で優勝したダリズは今年59.5キロとなり、3歳牡馬とは3キロの差が生じる。
特に今年はパリ大賞を制したマルティーズクロス、ニエル賞を勝ったヴァランディールなど伸び盛りの3歳馬がおり、斤量差を生かされる可能性はある。キングジョージを制したカルパナをはじめ、今後のローテーション次第では強力な古馬や牝馬も加わってくる。
また凱旋門賞は多頭数になりやすく、枠順や位置取りの影響も大きい。フォワ賞のように少頭数で理想的な位置を確保できるとは限らない点は注意が必要だ。
現時点の凱旋門賞有力度は「最有力」
それでも現時点では、ダリズを凱旋門賞2026の最有力候補と評価したい。昨年の優勝実績、パリロンシャン適性、2400メートルへの確かな適性に加え、4歳になってスピード面まで強化された。さらにフォワ賞を完全な仕上げではない状態で楽勝したことを考えれば、本番に向けた準備にもほぼ不安はない。
前売り市場でもダリズは2/1~9/4前後で明確な1番人気。マルティーズクロス、カルパナ、ヴァランディールらが追う構図となっている。
凱旋門賞を複数回制した馬は長い歴史でもわずか8頭で、連覇を達成したのはトレヴ、エネイブルなど7頭しかいない。ダリズが今年も勝てば史上9頭目の複数回制覇、そして史上8頭目の連覇達成馬となる。フォワ賞を見る限り、その歴史的快挙は決して遠いものではない。
凱旋門賞2026 有力度:★★★★★(最有力候補)
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