公益財団法人JKAは2026年8月4日、オートレースの公式ロゴマークを14年ぶりに刷新すると発表した。新ロゴは8月11日に伊勢崎オートレース場で開幕する「SG第30回オートレースグランプリ」の初日から順次使用され、新たなタグライン「やきつけろ。」とともにブランド展開が始まる。

2012年以来となるロゴ刷新

オートレースのロゴ変更は2012年以来。新ロゴは、競走車にまたがるレーサーの独特な走行姿勢という従来のモチーフを残しながら、全体をよりシンプルで力強い形へ再構成した。

イメージカラーには、競技の迫力、スピード、エネルギー、そしてオートレースが持つ「熱」を象徴する鮮やかな赤を採用。レーサーと競走車を一体化したシルエットの下に、太く視認性の高い「AUTORACE」の文字を配置している。

従来のロゴは灰色を中心とした落ち着いたデザインだったが、新ロゴは赤と黒の強いコントラストによって、画面上でも目に入りやすい構成となった。スマートフォンやSNSの小さな表示領域でも、一目でオートレースだと認識できることを重視したデザインである。

新タグラインは「やきつけろ。」

ロゴと同時に発表された新タグラインは「やきつけろ。」。オートレース場で体感するエンジン音、タイヤの振動、排気の匂い、選手同士の接近戦、会場全体の熱気が、観客の五感と記憶に強く残ることを表現している。

単にレースを眺めるのではなく、最初の一秒から最後の一瞬まで見逃さず、その迫力を自分の目と心に刻んでほしいというメッセージが込められた。現地観戦だけでなく、インターネット中継やスマートフォンの画面を通しても競技の熱を届けることが意識されている。

青山周平と佐藤励を起用

新ブランドのキービジュアルには、オートレース界を代表するトップレーサー・青山周平が起用された。赤を基調とした大胆なデザインの中で、競走車を大きく傾けて走る姿を前面に押し出し、競技のスピード感と緊張感を表現している。

ブランドムービーには、若手を代表する佐藤励を起用。実績と知名度を備えた青山と、次代を担う佐藤をそれぞれ登場させることで、オートレースの伝統と新しい時代への挑戦を同時に示す構成となった。

なぜ今リブランディングを行うのか

前回のロゴ刷新から約14年が経過し、ファンが競技に触れる方法は大きく変化した。以前は競走場や場外発売所、テレビ中継が中心だったが、現在はインターネット投票や動画配信、SNSを通じ、開催地域から離れた場所でもレースを楽しめる。

一方、全国のオートレース場が5場に限られることもあり、競技の魅力が届く層は依然として限定的である。今回の刷新には、既存ファンだけでなく、これまでオートレースとの接点が少なかった若者や新規層に競技を知ってもらう狙いがある。

今後は新ロゴを掲げるだけでなく、リアルイベント、ブランドムービー、SNS動画などのコンテンツを拡充する方針だ。初めて見る人には競技の分かりやすさを伝え、既存ファンには改めてオートレースの熱量を感じてもらうなど、接点に応じた情報発信を進めていく。

競技の社会的役割も発信へ

JKAはリブランディングを通じ、競技としての魅力だけでなく、オートレースの売上が地域の発展や機械工業、社会福祉などに還元されていることも広く伝えていくとしている。

新しいロゴと「やきつけろ。」という言葉は、デザインだけを変更するものではない。地域に根付いてきた伝統を残しつつ、デジタル時代に合わせてオートレースの見せ方を作り直し、新しいファンとの接点を広げるための出発点となる。8月11日のSGオートレースグランプリから、競技の新たなブランド展開が本格的に始まる。

 

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