毎年12月に香港・シャティン競馬場で開催される香港ヴァーズ(G1・芝2400m)。香港国際競走4競走の中で最も距離が長く、日本馬や欧州馬が数多くの優勝実績を残している。

近年は2022年にウインマリリン、2023年にジュンコ、2024年にジアヴェロット、2025年にソジーが優勝。2026年も日本馬と欧州の強豪による争いが注目される。

今回は2016~2025年の過去10年間について、勝ち馬、調教国、ゲート番号、馬齢、単勝人気、前走成績、払戻金を集計。2026年の香港ヴァーズを予想するうえで参考となる傾向を紹介する。

香港ヴァーズ・過去10年の優勝馬一覧

年優勝馬調教国ゲート馬齢人気前走(着順)
2025ソジーフランス8牡41凱旋門賞(3着)
2024ジアヴェロットイギリス5牡58愛セントレジャー(3着)
2023ジュンコフランス7セ45バイエルン大賞(1着)
2022ウインマリリン日本3牝52エリザベス女王杯(2着)
2021グローリーヴェイズ日本7牡61オールカマー(3着)
2020モーグルアイルランド4牡3―BCターフ(5着)
2019グローリーヴェイズ日本7牡43京都大賞典(6着)
2018エグザルタント香港10セ46ジョッキークラブC(2着)
2017ハイランドリールアイルランド8牡51BCターフ(3着)
2016サトノクラウン日本9牡44天皇賞・秋(14着)

※人気はJRA発売時の単勝人気。2020年はJRAで馬券発売がなかったため記載していない。ゲート番号はスタート位置を示し、馬番とは異なる。

香港ヴァーズ・過去10年の配当一覧

年単勝馬連3連単
2025350円480円3,780円
20241,700円5,540円40,020円
20231,750円2,310円15,020円
2022310円2,210円12,130円
2021160円280円1,530円
2020―――
2019550円1,820円10,120円
20181,300円4,110円207,950円
2017250円420円3,710円
20161,140円940円17,250円

※JRAの100円当たりの払戻金。2020年は国内発売なし。

傾向① 日本馬4勝、欧州馬5勝!香港馬は1勝のみ

調教国優勝回数
日本4勝
フランス2勝
アイルランド2勝
イギリス1勝
香港1勝
合計10勝

香港ヴァーズ最大の特徴は、海外からの遠征馬が圧倒的に強いことだ。過去10年で日本調教馬が4勝、欧州調教馬が5勝を挙げ、地元香港馬の優勝は2018年のエグザルタントだけとなっている。

日本馬では2016年サトノクラウン、2019年と2021年のグローリーヴェイズ、2022年ウインマリリンが優勝。さらに2018年リスグラシュー、2019年ラッキーライラック、2023年ゼッフィーロが2着に入っている。

香港カップや香港マイル、香港スプリントでは香港調教馬の活躍が目立つが、香港ヴァーズは日本馬が特に勝負しやすい一戦といえる。

傾向② 4~5歳馬が8勝!充実期の馬が中心

馬齢優勝回数
3歳1勝
4歳5勝
5歳3勝
6歳1勝
7歳以上0勝

4歳馬が最多の5勝、5歳馬が3勝で、合計8勝を占める。

2019年グローリーヴェイズ、2023年ジュンコ、2025年ソジーなど、4歳の充実期にある馬が結果を残してきた。

3歳馬の優勝は2020年のモーグルのみ。6歳馬は2021年グローリーヴェイズの1勝で、7歳以上の優勝例はない。

ただし2022年には7歳のグローリーヴェイズが3着に入り、年齢を重ねた馬でも上位に食い込んだ例はある。

傾向③ 1番人気は3勝!人気薄の優勝にも警戒

JRAで馬券発売が行われた9年間の優勝馬の人気別成績は次の通り。

単勝人気優勝回数
1番人気3勝
2番人気1勝
3番人気1勝
4番人気1勝
5番人気1勝
6番人気1勝
7番人気0勝
8番人気1勝

1番人気は2017年ハイランドリール、2021年グローリーヴェイズ、2025年ソジーの3勝。対象9年間の勝率は33.3%となっている。

注目したいのは、2023年のジュンコが5番人気、2024年のジアヴェロットが8番人気で優勝した点だ。

香港ヴァーズは香港カップなどと比較して人気薄の勝利が目立ち、実績馬でも過小評価されている場合には注意が必要だ。

傾向④ 5~8番ゲートが6勝!内枠一辺倒ではない

ゲート番号優勝回数
1~4番2勝
5~8番6勝
9~12番2勝
13番以降0勝

5~8番ゲートが最多の6勝。特に7番ゲートは2019年、2021年、2023年に優勝馬を出している。

2016年のサトノクラウンは9番、2018年のエグザルタントは10番ゲートから優勝したため、外寄りの枠も十分に克服できる。

シャティン2400mは距離が長く、序盤で無理に位置を取りに行くよりも、道中の折り合いや仕掛けのタイミングが重要になる。ただし年によって出走頭数が異なるため、単純にゲート番号だけで有利不利を判断することは避けたい。

傾向⑤ 前走3着以内が7勝!前走勝利はわずか1頭

過去10年の優勝馬について、前走着順を集計すると次のようになる。

前走着順優勝回数
1着1勝
2着2勝
3着4勝
4~5着1勝
6着以下2勝

前走3着以内だった馬が7勝を占める一方、前走1着から香港ヴァーズを制したのは2023年ジュンコのみとなっている。

凱旋門賞3着から優勝した2025年ソジー、愛セントレジャー3着から優勝した2024年ジアヴェロットなど、欧州のG1で好走した馬の実績は重要だ。

一方、2016年サトノクラウンは天皇賞・秋14着、2019年グローリーヴェイズは京都大賞典6着から巻き返した。前走の着順が悪くても、2400mへの適性や遠征先の馬場との相性によって一変する可能性がある。

傾向⑥ 2018年には3連単20万円超の波乱!

過去10年で最も高配当となったのは2018年。6番人気エグザルタントが優勝し、2着にリスグラシュー、3着に人気薄のエジーラが入り、3連単は20万7,950円を記録した。

2024年も8番人気ジアヴェロットの優勝により3連単4万20円。一方、2021年は1番人気グローリーヴェイズが勝ち、3連単1,530円の堅い決着だった。

単勝1,000円以上は10年間で4回あり、上位人気馬に過度に依存せず検討したいレースといえる。

2026年香港ヴァーズに向けた注目ポイント

過去10年の結果から、特に重視したいのは以下の5点だ。

  • 調教国: 日本馬4勝、欧州馬5勝。遠征馬が優勢
  • 馬齢: 4~5歳馬が8勝。4歳馬が最多
  • 人気: JRAの1番人気は発売対象9年間で3勝
  • ゲート: 5~8番が6勝。極端な内枠有利ではない
  • 前走: 3着以内から7勝。G1好走馬に注目

2026年も日本から有力な中長距離馬が予備登録しており、欧州勢との対決が大きな見どころとなる。

日本馬にとって香港ヴァーズは海外G1の中でも好走実績が豊富な競走。前走の結果だけでなく、2400mへの適性、海外での実績、当日の馬場状態や展開を総合的に判断したい。

 

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